新境地

自分が育った実家で両親は未だに健在だ。

今のところ元気で介護の必要もない。

あとひとり自分の兄弟が、両親とずっと一緒に暮らしている。

私から見ると変わっている。

男の子って事で両親も特別扱いだったのは事実だ。

兄弟げんかもしたし、もちろん一緒に遊んだはず。

だけど、そういう接点の記憶がほぼない。

そんな関係性だから余計に感じる事なのかもしれない。

 

もう、血の繋がったこの家族とは、まるであかの他人のようだ。

自分は20年近くもこの家にはいなかった。

また子供連れて実家に戻って一緒に暮らし始めても、常に線が引かれているし、引いている。

比較的、気を使わなくていい同居人といったところだろうか。

 

“生活がべつ”

なんだと気づかされる。

一緒に暮らし始めても感覚的に、“生活はべつ” なのだ。

ご飯も一緒に食べてるし、お風呂も同じバスタブを使う。

でも、もう家族というより同居人に近い感覚で暮らしている。

 

暮らしてみてわかったこと。

完全に信頼してはいけない。

でも、どうしても頼まないといけないことはお願いする。

再び一緒に暮らし始めてから、両親とのぶつかり合いや喧嘩もあった。

そして自分と両親、自分と兄弟との価値観の違いや考え方のズレを再認識した。

寂しい事実なのかもしれないけど、理解して納得してしまうと案外気楽なものだと思う。

そこに自分自身をもっていくまでの過程がちょっとしんどかっただけだ。

そのしんどさは、もう忘れた。

 

この連休をこの人達と無事に過ごせるように動かなくてはならない。

自分達の食事の心配さえなければ、滅多なことで揉め事は起きないはず。

 

でも私は昨日の夜から胃腸の具合が悪い。

夕飯の揚げ物かな?甘エビかな?風邪かな?

今はまだちょっと気持ち悪くて食欲ない。

お腹空いたらお粥食べたいー。

誰も作らないよな。

体調悪い時の食事の支度って苦痛かもしれない。

体調悪い時の食事の本を久し振りに開いてみよう。

癒されるかもしれない。